おすすめな本

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綾辻行人さんのanotherを読んだ。

綾辻行人さんのAnotherを読みました。

 

ストーリーはこんな感じです。

その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。

1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、

何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。

不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、

接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。

そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!

この“世界”ではいったい、何が起こっているのか?

秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける…。 

 

 

この本は、ホラーかな?ミステリーかな?って思いながら

読んでいたら、なんと、両方でしたww

 

2部構成になっていて、前半部分はホラー色が強く、

後半部分はミステリー色が強い作品になっていました!

 

1冊で2度おいしいみたいな感じですw

 

 

はじめ、導入部で夜見山北中学の「ミサキ」にまつわる噂から始まり、

夜見山北中学に季節外れに転向してきた、榊原恒一くんが、

病院の霊安室に向かうエレベーターで同じ学校の制服を着た

見崎鳴ちゃんに出会うところから、ホラー風の雰囲気が続いていきます。

 

病院で出会った鳴ちゃんは、学校で同じクラスになるんですが、、、、

周りのみんなは、彼女が見えていないような雰囲気で、

また、それ以外にも後から来た恒一くんにも何か伝えたいけど、

伝えられないような、もどかしい感じで進んでいきます。

 

この、前半部分はホラー風なんですが、時代設定が1998年と、

今よりも20年近く古いので、携帯電話を持っている人が少なく、

また、電波の状況も今みたいに、圏外を探すほうが難しいような

状況ではないので、電話中も電波が乱れ、言葉が聞き取りづらくなったりします。

 

この、電波がきちんとつながりづらい感じが、物語の不気味さを

いい感じに醸し出しています。

また、恒一くんが鳴ちゃんを追いかけて見つけることになるギャラリー

「夜見のたそがれの、うつろなる蒼き瞳の。」はこの作品のホラー部分の

不安定さ、不確かさの象徴のような感じになっていて、

店番の老婆とともにゾクゾクさせられます。

 

私だったら、街でこのお店を見かけてもたぶん入れません!

特に、夕方(たそがれ時)なんかは確実にむりですwww

 

 

こんな感じで、1部ではクラスを覆っている不思議な空気が

ホラー感覚で描かれていて、 一人だけ後から転校してきた

恒一くんの不安感と、クラスのみんなに見えていない鳴ちゃん

 

はたして、このクラスが抱える闇は何なのか?

 

鳴ちゃんは本当は何なのか?

 

っていう具合に引き込まれていきます!!

 

そして、2部ではクラスを覆っている不思議な空気の謎が解明したあと、

今度は、クラスに起こっている26年前の「善意」から生まれた「呪い」

これを解くことができるのか?ということが、ミステリー風に書かれています。

 

 

2部も、

 

えっっ!!うそ、、、、そうなの!?

 

ってなること請け合いですww

 

 

あと、以前

 

ugorira.hatenablog.com

 

で、恩田陸さんの六番目の小夜子と似ているかもって書きましたが、

そんなことはありませんでした!!

 

6番目の小夜子は「ホラー風青春小説」で、

anotherは「ミステリー風ホラー小説」でした!!!

 

もちろん、どちらも面白いですw

 

おススメ度:☆☆☆ 

 

 

六番目の小夜子 (新潮文庫)

六番目の小夜子 (新潮文庫)

 

 

 

Another

Another